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2018年8・9月号 vol.20

【編集長より】「私はアーティスト」と言える子どもたち

2018年08月02日 10:34 by howdys

「私はアーティスト」と言える子どもたち

アートを通じて次世代を担う若者たちを応援したい。そのために自分ができることをしたい。それは私の人生のテーマの1つです。
それは私自身が若い頃、海外で多くの人たちに応援していただいた経験からくるものです。
実は私はサンフランシスコの芸術大学(San Francisco Art Institute)を卒業しています。アメリカの芸術大学の中でも珍しい、デザインなどの商業的芸術の学部がない大学で、ホイットニー美術館のビエンナーレに選ばれるアーティストの出身校で一番多かったりすることがあるくらい芸術界では著名な大学である反面、就職率が異常に低く、文字通りアーティストになる以外に人生の選択肢を与えないような大学でした。
日本では芸術だけで飯が食える環境というのは少ないのですが、アメリカではどんな小さなまちでも地元のアーティストを支援する社会的な仕組みがあります。高校の交換留学生としてイリノイ州の田舎町にいたときも地元の展覧会で優勝したら奨学金をいただいて地元の大学にスカウトされ、地域の富裕層のみなさんに絵を買っていただいたりしました。家に絵を買って飾る文化があるので、そこからサンフランシスコを去るまで、よくよく考えると絵やら版画やらを50枚くらい買ってもらい、応援されていたんだな、と今振り返ると思います。
芸術、というと堅苦しいイメージがありますが、広く解釈すれば芸術には音楽や舞踏、舞台などの舞台芸術、さらには映画やアニメ、マンガなどのメディアアートも含まれます。
43プロジェクトの活動も5周年を迎え、メンバーたちも単なるアイドルごっこではなく歌唱もダンスもアーティストを目指して頑張ってきました。
活動もハワイやフラダンスも加わり、少しずつではありますがより広い世界での活躍の場を提供できるようになりました。
芸術を通じての表現技法や能力の成長を応援し、創造活動の進化を目指す。そして、創造され生み出された表現により、人々に感動や喜びを与え、人と人をつなぎ、国境や文化の違いを超えて、社会を活性化させ、世界に夢と希望を生み出し、人間性の発展に貢献する。
日本の社会的な構造の中では、音楽や芸術を志す若者たちへの支援というものは金銭的にも精神的にも希薄だと思っています。もともと深い文化的な背景もあり芸術家が生まれやすい土壌があるにもかかわらず、教育も画一的で予定調和的な人材を生み出すような感じでしかありません。
胸を張って「私はアーティストです」と誇れる子どもたち、若者たちが1人でも多くなるように。
微力ではありますが、今後も43プロジェクトに限らず、アーティストを志す子どもたち、若者たちを支援し続けていきたいと思っています。

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