アンテナが高い「子ども」たち
仕事をしていると「アンテナが高い人」に出会うことがあります。
つい最近、都内のとある大手企業の方で、ものすごくアンテナが高い人に出会ったのですが、その人の情報源は小学生の子どもたちでした(笑)
そういえば、小さな子どもたちに囲まれている私ですが、自分の息子の話や小学生の子どもたちの話についていけている実感は薄れていました。ゲームや流行、YouTuberの話など、絶対的な「遊んでいる時間」の差なのか、単純に大人の世界に馴染みすぎてしまったのか、熱く語る子どもたちの話をどこかぼーっと流してしまっているのを再認識しました。
スクイーズやスライムの話題、YouTuberの話を聞いて存在は認知していたものの、興味を持ったり、同じ目線で感じることをどこか拒否していたのでしょう。
「漫画なんて…」「アニメばかり見て…」と言われて育った世代です。「大人はわからない」「いつか気づくだろう」というのを任天堂がポケモンで世界中に広がったりするのを見て、「言った通りだろ」と思いながら大人になったはずなのですが、自分も「わからない大人」「頭が古くて固い人」になってしまったのでしょう。
スポーツ界を見渡せば、大谷選手のように既存の野球界の常識では考えられないことを成し遂げ、日本はおろかメジャーの世界すら変えてしまう人物も出てきています。大谷選手が「古い」枠組みで育成され、「古い」ものに流されていたら、おそらく結果は全く出なかったでしょう。
残念ですが、やはり経営者やビジネスマンとして「アンテナが高い」最先端のことをしている人たちは地方ではなく都心に集中しています。それが地方創生や地域活性化の足かせになっており、日本全体的にも政府としてこれだけ税金を地方のために投入してもなかなか成功例というものが出てこないままになっていて、国としても今後の課題ですが、地域格差や中央との差が広がる一方の一部の地方都市にとっては存亡の危機です。 ネットがあるから情報がどこでも誰でも差がなく得られる、と言われる割にこの「格差」が埋まらない一因は、やはりネット上でも「古い」ものと「新しい」ものの差が広がっているからだろうと思います。
今やネットや流行の最先端を走っているのは、生まれた時から親のスマホやタブレットに親しんでいる小学生たちなのかもしれません。我々ファミコン、ジャンプ世代にとって今のネット社会が小学生の頃にイメージできたものであったように、今の子どもたちが見ている未来は確実に実現するのでしょう。
マーケティングやプロモーションのヒントが一番リアルに存在しているのは、おじさんおばさんたちのFacebookではなく、子どもたちが見えている世界なんだな、と気づいたので、今年はビジネスとしても、より真剣に子どもたちと向き合おうと思っています。
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