三遊亭歌橘「ASHIKAGAN GRAFFITI」
今号より新連載「ASHIKAGAN GRAFFITI」始動します!
担当するのは、手前、知る人ぞ知る、知らない人は全く知らない、
栃木県足利市出身、落語家の三遊亭歌橘と申します。
一応「あしかが輝き大使」の役職を「足利市観光大使」から入れると七年ほど務めています。
そういう理由で、我が里の情報を積極的に紹介しなければいけないと思っていたところ、
今回の企画が実現したので、満を持して取り組ませていただきます。
いざ、足利の紹介をしろと言われても、
わたしは十五歳で地元を離れた身、
そればかりか、足利が嫌で嫌で仕方が無く、
夜明けの始発に乗って、生まれ育った街を去りました。
そんな経緯を歩んでいる者が足利の何を語ろうか?
しかし、そのひねくれた発想も今や昔。
「二度と帰るか!」
その強がりも、数十年の時が過ぎれば、望郷を経て郷土愛となり、
かつて過ごした風景に感動し、
共に過ごした友との再会に感涙、
そして、数多の試練を「足利」に救ってもらいました。
アントニオ猪木さんの名言で
「プロレスしか知らない奴は、プロレスを知らない」
があります。
どうしても井の中の蛙は視野が狭くなります。
若気の至りは青春の良き想い出。
いいとことろもわるいところも含めて
「Ashikaga On My Mind」
の精神で、故郷と向き合いたい所存です!
さてさて、大変長々と所信表明演説を展開しましたが、
つい、先だって、足利シティプロモーションの一環で
「素通り禁止!足利」
と銘打った極秘任務⁉︎ 否や、一大プロジェクトが発表されました。
因みに「素通り禁止!」は、暴走族の先輩が好んで愛用していました。
「いけいけどんどんの足利市民の底力を舐めんなよ! 夜露死苦哀愁‼︎」
の意気込みを全国に向けて発信することが出来る、
素晴らしいキャッチフレーズだと思います。押忍!
……すいません、暴走族の先輩の話から文章が脱線の挙句に暴走しました。
閑話休題。
伝統の世界に身を置いていると、神社仏閣に縁ある生活を送ります。
足利の代名詞の寺と言うと、ずばり
「鑁阿寺」
でしょう。
Photo by Jingo Tatekawa
かの、足利義兼公、開基の歴史と由緒ある氏寺。
本尊は大日如来なので、地元の人々から
「大日サマ」
の愛称で親しまれています。
煩悩を持て余していた悪童時代は、
お濠の巨鯉を勝手に釣って、
住職から正真正銘の説教を喰らったのも懐かしき想い出。
(良い子の皆さんは真似しないでね)
今でも大切な仕事の前は必ず合掌します。
もうひとつの足利の象徴が
「織姫神社」。
Photo by Jingo Tatekawa
恋人の聖地として名高く、
参拝した帰り、ふらっと入った酒場で出逢った人と結ばれて、
織姫神社で神前結婚式を行なって、
御利益の義理を果たしたという、
足利浪漫の漂う話もあります。
それを見習って、自分も何度も参拝していますが
結果は惨敗の今日この頃……。
三遊亭歌橘プロフィール:
1976年6月24日生まれ、足利市出身。15歳の時、三代目三遊亭圓歌に入門。
2008年9月21日、真打昇進。三代目三遊亭歌橘を襲名。
栃木県出身落語家第1号。
2010年4月1日、足利市観光大使就任。
ジャンルを問わず、様々な分野で奮闘中!
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